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会社の決算ってなに?どこに注目して見ればいいの?
今日は「決算書」について、わかりやすくお話ししていきたいと思います。「決算書」と聞くと、なんだか難しそうとか、専門家向けのものって感じがしませんか?でも実は、会社の決算書ってビジネスの基礎知識としてすごく大事で、ちょっと知っておくだけでも役立つことがたくさんあります。
この記事では、決算書が何なのか、会社の決算とは何をすることなのか、そして決算書を見るときの注目ポイントを解説していきます。初心者でもわかるように、砕けた感じでお届けしますので、ぜひ最後まで読んでくださいね!

金融機関では決算書を見て、企業の格付けを行います。キリがいいので12月と3月の決算が多く、その時期になると大量の決算書を処理しなきゃならず、ダルいです。
そもそも「決算」って何?
まず、「決算」について簡単に説明します。
決算とは、会社が一定期間の経営活動の結果をまとめることです。
会社は日々いろいろな取引をしていますよね。商品を売ったり、サービスを提供したり、原材料を買ったり、給与を支払ったり…。そのすべてを記録して、どれだけ儲かったのか、もしくは損をしたのかを計算するのが「決算」です。
決算は通常1年に1回行われますが、一部の会社では四半期ごと(3か月ごと)にまとめているところもあります。この「決算の結果」をまとめたものが「決算書」です。

大きい企業は3か月ごとに決算発表をしていて、この結果次第で株価が大きく動きます。
決算書の3つの主要な書類
決算書にはいくつかの書類が含まれていますが、特に重要なのが次の3つです。
1. 貸借対照表(バランスシート:B/S)
これは会社の財務状況を表す書類です。どんな資産を持っていて、どれくらいの借金があるのかを一目で確認できます。
- 資産(Assets): 現金や預金、不動産、在庫など。
- 負債(Liabilities): 借入金、未払い金、買掛金など。
- 純資産(Equity): 資産から負債を引いたもの。いわば会社の「自己資本」です。
2. 損益計算書(P/L)
損益計算書は、会社の1年間の儲けや損失を示す書類です。
- 売上高: 商品やサービスを売って得た収入。
- 営業利益: 売上高から費用(原価、人件費など)を引いた利益。
- 当期純利益: 最終的な利益。
この書類を見ると、会社が儲かっているのか、それとも赤字なのかがわかります。
3. キャッシュフロー計算書(C/F)
キャッシュフロー計算書は、お金の流れを表したものです。
- 営業活動によるキャッシュフロー: 本業でどれだけ現金を生み出したか。
- 投資活動によるキャッシュフロー: 設備投資や資産の購入・売却によるお金の流れ。
- 財務活動によるキャッシュフロー: 借金や株式発行でのお金の動き。
お金がどこから来て、どこに使われたのかがわかるので、会社の健全性を判断する材料になります。

決算書は分厚いですが、一番重要なのはココです。他の書類は基本的に、この部分の内容の詳細が書いてあるだけです。
決算書を見るときの注目ポイント
では、実際に決算書を見るとき、どこに注目すればいいのでしょうか?初心者向けに、特に大事なポイントを3つご紹介します。
1. 利益が出ているかどうか(損益計算書)
損益計算書の「営業利益」や「当期純利益」をチェックしましょう。営業利益が安定して黒字であれば、その会社は本業でちゃんと儲けていると言えます。
ただし、注意が必要なのは「特別利益」や「特別損失」が大きい場合です。これは一時的な要因で発生するものなので、会社の本来の実力とは言えません。

本業では赤字なのに「特別利益」で一時的に大金が入ってきて黒字になった会社は優良企業と言えますか?内容も大事です!
2. 借金が多すぎないか(貸借対照表)
負債が資産より多い場合は要注意。借金で会社が回っている可能性があります。特に、短期負債(1年以内に返済しなければならない借金)が多いと、資金繰りが厳しくなるリスクがあります。

借入の詳細のページを見て、どこからどれだけの借入があるのかを見ます。それを見たうえで、あといくらまでなら貸せる、とか、他の銀行の借入を一本化しませんか?と提案したりします。
3. キャッシュフローが健全か(キャッシュフロー計算書)
営業活動によるキャッシュフローがプラスであることが理想です。ここがマイナスだと、本業でお金が回っていない可能性があります。

現金が手元にないと資金繰りで苦労します。っぱ現金よ。
決算書の数字だけでなくトレンドも見る
数字そのものも大事ですが、過去と比較して成長しているのか、安定しているのかを見るのも重要です。
- 売上の伸び率: 毎年少しずつでも増えているか。
- 利益率: 売上に対してどれだけ利益を出せているか。
- 負債の増減: 借金が増えていないか。
特に、複数年分の決算書を並べてトレンドを分析すると、その会社の成長性や安定性が見えてきます。

大きな会社だと昨年と数字を比較したデータなんかも決算書に書いてあります。
決算書が読めると何がいいの?
決算書が読めるようになると、ビジネスの世界で大きな武器になります。
- 投資判断に役立つ: 株式投資をする際、業績の良い会社を見極めることができます。
- 転職や就職での判断材料になる: 働きたい会社が安定しているかどうかを見極められます。
- 経営の基礎知識が身につく: 自分でビジネスを始めたいときにも役立ちます。
最初は難しく感じるかもしれませんが、少しずつ慣れていけば大丈夫。決算書は会社の「健康診断書」のようなもの。健康診断の結果を見て、自分の体調管理をするのと同じように、会社の状況を把握するためのツールだと思ってください。

「あーこの会社はこういう感じね」というのが分かると、少し面白くなります。しかし、最近は多くの初心者が株に参戦し、決算書の内容は株価と連動しないことも。
まとめ
今回は、決算書について初心者向けに解説しました。
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決算書は、会社の経営状況を知るための大事な書類。
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貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の3つが特に重要。
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利益、負債、キャッシュフローに注目しよう。
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過去のトレンドも合わせて分析すると理解が深まる。
決算書が読めるようになると、ビジネスや投資がもっと面白くなるはずです。最初は慣れないかもしれませんが、ぜひ挑戦してみてくださいね!
この記事が、皆さんの新たな可能性の気付きの一助となれば幸いです。
今回の記事は以上です。知識という武器を身に着けて、今後も資産を増やしていきましょう!

次回も私と一緒にお金の勉強をしましょうね!