初めて当サイトにいらしてくださった方は、まず、サイトのトップページにある「はじめに」を読んでいただけると幸いです。
また、筆者の来歴や保有資格は「筆者プロフィール」をご覧ください。皆さんに何か買わせたり、セミナーに勧誘する怪しい者ではありませんのでご安心を。
今はお金を銀行に預けるのが一般的だけど、昔の人ってどうしてたの？
現代では、給料が振り込まれたり、スマホで簡単に送金できたりと、お金の管理が超便利。でも、昔の人たちは一体どうやってお金を管理してたんだろう？特に江戸時代の日本では、「銀行」と呼べるようなものがあったのか、気になりますよね。
今回は、江戸時代のお金事情や、それに関わる銀行的な存在について、少し掘り下げてみたいと思います。
昔のお金と言えば小判を思い浮かべる人が多いと思います。
江戸時代のお金ってどんな感じ？
まず、江戸時代のお金事情について軽く触れておきましょう。現代のように「円」だけでなく、当時はかなり複雑な通貨体系が使われていました。
- 金（小判など）
- 銀（丁銀、豆板銀）
- 銭（銅貨：寛永通宝など）
この3つが主な通貨として使われていて、それぞれ価値が違うので、両替が必要でした。たとえば、商人が取引をするときには、金や銀、銭を混ぜて使うことも珍しくありません。そのため、単純にお財布一つ持てば済む、なんてわけにはいかなかったんです。
また、地域ごとに流通している貨幣が違うこともありました。つまり、ある地域では銀が主流だけど、別の地域では銭がメインという感じ。この複雑さをうまく処理するために「両替商」という存在が登場しました。
う～ん、想像するだけでも大変そう…。
両替商って何者？
江戸時代の「銀行的な存在」といえば、真っ先に思い浮かぶのが両替商です。彼らは、文字通り通貨を両替する商売をしていましたが、それだけではありません。むしろ、銀行業務の原型のようなこともやっていたんです。
両替商の主な役割
通貨の両替
お金の保管
貸付業務
有名な両替商
江戸時代には「三井」や「鴻池（こうのいけ）」といった有名な両替商がいました。この名前、聞き覚えありますよね？そう、現在の三井住友銀行や鴻池グループのルーツです。
彼らは、単なる両替業者に留まらず、地域経済や幕府の財政にも深く関わる存在でした。
「両替商」という名前ですが、やっていることはほぼ銀行ですね。どの時代も頭の良い人がいるんですねぇ…。
両替商の「手形」って？
両替商が活躍していた江戸時代では、大きな額のお金を直接持ち歩くのはリスクが高かったんです。盗賊に襲われる危険もあったし、大量のお金を運ぶのも一苦労。
そこで登場したのが「手形」です。
-
両替商が発行する一種の証書で、「この手形を持っている人は、〇〇両を受け取ることができます」という内容が記されています。
-
これを使えば、大金を持ち歩かなくても済むので安全性が格段にアップしました。
-
現代でいう小切手や送金サービスに近い仕組みですね。
さらに、手形は商人同士の取引でも使われるようになり、経済の円滑化に大いに役立ったと言われています。
庶民のお金事情は？
一方で、庶民レベルではどうだったのかというと、両替商を利用することはあまりありませんでした。庶民は主に銭（銅貨）を使っており、日常的な取引は比較的シンプル。
ただ、貯蓄する場合は、家に埋めたり、壺に隠したりすることが多かったそうです。今でいう「タンス預金」ですね！
庶民にとっては、「銀行」というよりも「貸し借り」が重要でした。たとえば、親しい人同士でお金を貸し合ったり、質屋を利用したりといった形でやりくりしていたようです。
町民たちは「金（きん）」を持っていることなんてめったに無かったようです。
江戸時代の銀行と現代の違い
両替商は確かに銀行的な役割を果たしていましたが、現代の銀行とはいくつか大きな違いがあります。
- 信用創造がない
- 現代の銀行は預金を元にさらにお金を生み出す仕組み（信用創造）がありますが、江戸時代の両替商にはそれがありませんでした。
- 規模が小さい
- 両替商の規模は今の銀行に比べるとかなり小さく、地域密着型でした。
- 公的な規制が少ない
- 現代の銀行業務は法律で厳しく管理されていますが、当時は比較的自由でした。その分、倒産やトラブルも多かったとか。
システムの黎明期にはトラブルがつきもの。よく現在の形まで持ってきたものです。
まとめ
江戸時代には、現代のような「銀行」は存在しなかったものの、「両替商」という形でお金の管理や貸し借りが行われていました。特に手形の登場は、経済活動を効率化する重要な役割を果たしました。
現代と比べるとシンプルながらも工夫されたシステムがたくさんあり、改めて日本人の知恵の深さに感心しますね。
次にお金を使うとき、ちょっと江戸時代の人々の苦労や知恵に思いを馳せてみるのも面白いかもしれませんよ！
この記事が、皆さんの新たな可能性の気付きの一助となれば幸いです。
今回の記事は以上です。知識という武器を身に着けて、今後も資産を増やしていきましょう！
次回も私と一緒にお金の勉強をしましょうね！
