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皮肉なことに、最近、経営のプロともいえるコンサルタント業界において倒産が相次いでいるというニュースが話題になっています。この現象を受けて、「そもそもコンサルタントは必要なのか?」という疑問を抱く人も少なくありません。本記事では、コンサルタント業界の現状と背景、そしてその必要性について、データを交えながら解説していきます。
コンサルタント業界の現状
帝国データバンクが2024年に発表したレポートによると、2023年における国内のコンサルタント業界の倒産件数は前年比20%増となり、過去10年間で最も高い水準に達しました。特に中小規模のコンサルティング企業が多く倒産しています。そして2024年にはとうとう前年の143件を上回る154件が倒産し過去最多を更新しました。
倒産の原因
- 競争の激化 コンサルタント業界には新規参入が相次いでおり、特にITやDX(デジタルトランスフォーメーション)分野での競争が激化しています。これにより価格競争が進み、収益性が悪化した企業が多いと言われています。
- クライアント企業の予算削減 インフレや経済不安から、多くの企業がコスト削減を図っており、外部のコンサルティングサービスへの支出を削減する動きが見られます。
- 信頼の低下 一部のコンサルタントが成果を出せず、クライアントからの信頼を失うケースが増えています。その結果、業界全体への評価が低下する悪循環が生じています。

コンサルタント業は、誰でも少ない開業資金でスタートすることができて、参入障壁が低いです。専門的な資格がなくても開業は可能です。
コンサルタントは本当に必要なのか?
コンサルタントの役割
コンサルタントは、クライアント企業が抱える課題を解決するための専門知識やスキルを提供します。具体的には以下のような分野で活躍しています。
- 経営戦略:市場分析や事業戦略の立案
- IT導入:システム選定や導入支援
- 人事改革:人材育成や組織設計
- 財務改善:コスト削減や資金調達
必要性の裏付けデータ
世界のコンサルティング市場規模は2023年時点で約6800億ドル(約92兆円)とされており、年平均成長率は4.3%で推移しています(Statista調査)。また、日本国内市場も安定した成長を見せており、2022年には2兆円を超える規模に達しています。
一方で、クライアント企業の満足度調査(2023年、PwC調査)によると、回答者の60%以上が「コンサルタントの提案は実務に役立った」と答えています。しかし、「期待した成果が出なかった」と感じる企業も約25%存在し、改善の余地もあることがわかります。

コンサルにも得意分野がそれぞれありますが、正直「何言ってるんだこの人…」みたいな人も中にはいました。
コンサルタント業界の課題
- 明確な成果指標の不足 コンサルティングの効果を測る指標が曖昧であるため、成果を評価しにくいという課題があります。
- 過剰依存のリスク クライアント企業がコンサルタントに依存しすぎると、自社内での課題解決能力が低下する可能性があります。
- 価格競争と差別化の難しさ 特に中小規模のコンサルタント企業にとっては、大手との差別化が難しく、価格競争に巻き込まれやすいです。

「全部コンサルに任せてあるから大丈夫!」と自分の会社の現状を把握していない社長さんもいました…。過度な依存は危険です。
コンサルタントを活用するポイント
コンサルタントを効果的に活用するためには、以下の点を意識することが重要です。
1. 目的を明確にする
コンサルタントを雇う前に、自社が解決したい課題や達成したい目標を具体的に定めることが大切です。
2. 適切なパートナーを選ぶ
自社の業界や課題に精通したコンサルタントを選ぶことで、より実効性の高い提案が期待できます。
3. 成果を測定する
コンサルティングプロジェクトの成果を定量的に測る仕組みを事前に設定し、プロジェクト終了後に検証することが重要です。
筆者の私見
私は、個人的にはコンサルタントは不要であると考えています。と言うのも、コンサルタントが提供してくれる情報は大抵、自分で調べればわかることだからです。
私が何度か提唱しているように、コンサルタント業は「知っている人」が「知らない人」から搾取している図です。インターネットに様々な有益な情報が溢れている昨今、補助金の申請やデータ分析のやり方など、調べれば意外と自分でなんとかなります。
申請を通すために耳障りの良い言葉を並べたデタラメな補助金申請用紙を書いてくるコンサルタントや、ひどいコンサルだとそもそも要件を満たしていないものを提出してくる人もいました。
自分の会社のことを一番よくわかっているのは自分です。書類を作成するにしても自分で書いた方が会社の長所や課題を伝えることができます。何より、コンサルタントが書いたものとは熱量が全然違います。コンサルタントが書いた手慣れた文章なのか、不格好でも社長自ら書いた熱意のある文章なのかくらいは、金融機関の人間も見抜きます。
もちろん、コンサルタント全員が悪というつもりはありません。需要と供給の上に成り立っている職業で、「自分で調べる時間と手間を買っているんだ!」と納得した上でコンサルタントを付けているのであれば私が口を挟む余地はありません。しかし、「専門家だから安心」と考えていても、資格も何もない、それっぽい肩書を名刺に書いてあるだけの人であることもありますので、過度な依存はしないように注意してください。
結論
コンサルタント業界で倒産が相次ぐ背景には、競争の激化や経済状況の変化など、複数の要因が絡んでいます。
コンサルタントを効果的に活用するためには、企業側も受け身ではなく、明確な目標設定や適切なパートナー選びを行う必要があります。コンサルタントとクライアントが共に協力し、信頼関係を築くことで、両者にとってより良い成果が得られるでしょう。
この記事が、皆さんの新たな可能性の気付きの一助となれば幸いです。
今回の記事は以上です。知識という武器を身に着けて、今後も資産を増やしていきましょう!
次回も私と一緒にお金の勉強をしましょうね!