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隣の会社の社長と話したら、同じとこから同じ金額を借りてるのに向こうの方が金利が安かった!どういうことだ!
実際にこれ言われたことあります。(笑)
何でかってそりゃあ会社の業績が全然違うからです!もちろん、こんなストレートには伝えられないので上手く濁してやり過ごしましたが。
今回は「金利の差が生まれる理由」を分かりやすく、お話ししていきます!

金利の違いにはちゃんと理由があります。好き嫌いで決めてるわけじゃないですよ。
金利ってそもそも何?
まず、金利について簡単におさらいしましょう。
金利とは、ざっくりいうと「お金を借りたときに払う手数料」のことです。お金を貸す側(例えば銀行や消費者金融)は、あなたにお金を貸す代わりに「このくらいの手数料をいただきますね」と言うわけです。
例えば、10万円を年利5%で借りると、1年間で5,000円の利息が発生します。これが金利の仕組みです。
でも、同じ10万円を借りるのに、A社とB社で金利が違うことがあります。なんでこんな差が出るの?その理由を探っていきましょう。

金融機関はお金を貸して得た利鞘(りざや)で儲けていましたが、近年は低金利であまり儲からないので手数料収入が大きな収入源となってきています。
金利が違う理由って?
金利に差が出る理由は、主に以下の5つが関係しています。
1. リスク評価
金融機関は、お金を貸す前に「この人、ちゃんと返してくれるかな?」と考えます。このリスク評価が金利に直結します。
例えば、信用情報(クレジットヒストリー)がピカピカの人は、「この人なら大丈夫そうだ!」と低金利が適用されやすいです。一方で、過去に返済遅れがあったり、収入が不安定だったりすると、「リスクが高いから、ちょっと多めに金利をいただきますね」となるのです。
リスク評価については次の章で詳しく見ていきます。
2. 貸し手の方針
金融機関ごとに「どんなお客さんに貸したいか」の方針が違います。例えば、大手銀行は低金利でたくさんの人に貸したいと考える一方で、中小の金融機関や消費者金融は「多少金利が高くても、審査が通りにくい人にも貸そう」というスタンスの場合があります。
3. 市場の影響
金利は市場の動きにも影響されます。例えば、中央銀行(日銀)が政策金利を引き下げると、市場全体の金利が下がる傾向にあります。ただし、全ての金融機関が同じように金利を下げるわけではありません。大きな金融機関ほど市場金利の影響を受けやすいですが、小さな会社は独自の判断で金利を設定することもあります。
4. 商品の種類
同じ「借りる」という行為でも、住宅ローンやカードローンなど、商品ごとに金利が全然違います。例えば、住宅ローンは金利が低い傾向がありますが、これは「担保(家)」があるからです。一方、カードローンやフリーローンは無担保であることが多く、貸す側にとってリスクが高いため、金利が高くなりがちです。

家を担保にするって言うのは、簡単にいうと、「お金返せなかったら家貰うからね」ってことです。
5. 競争の違い
地域や分野によって競争環境が異なるため、金利にも差が生じます。例えば、都市部ではたくさんの金融機関が競争しているため、金利が低くなる傾向があります。一方で、地方の小さな金融機関は競争が少ないため、金利が高めに設定されることもあります。

ある程度の金利までは営業マンに裁量が任されていますが、低い金利になると支店長や本部の許可が必要になります。
リスク評価による金利差
さて、先述のリスク評価について細かく見ていきましょう。
大企業に長い間まじめに勤めている人と、バイトばっくれまくりの人がいたとして、皆さんが、どちらかにお金を貸さなければならない場合、どちらに貸しますか?ほとんどの方が前者を選ぶと思います。
これが、「信用」です。
金融機関は、(お断りすることも、もちろんありますが)どちらにもお金を貸します。
しかし、この2人に同じ条件でお金を貸すのは、リスキーですよね。そこで、金利に差をつけます。
債務者(借りる人)の属性(年収とか勤続年数とか)によって、「格付け」と呼ばれるランク付けを行い、ランクによって金利が決まるというシステムです。
収入が高く、貸したお金を回収できる可能性が高い、つまりリスクの低い債務者には低金利で
収入が低かったり、これまでの返済状況が悪い、貸したお金を回収できないリスクの高い債務者には高金利で貸付けます。
とはいえ、カーローンや教育ローンは審査が通れば金利は、みんな同じという場合が多いです。
住宅ローンについても、私の勤めていた会社で使っていた保証会社ではA~Eの5つのランクごとに債務者(借りる人)をランク分けをして金利が設定されていました。
金融機関によって使っている保証会社が違ったりするので、いろいろな金融機関で仮審査を行って金利を比べるのも手です。提出する書類は、ほとんど同じですしね。

他の要素も考慮しますが、よほどのプラス要素がない限り、このランク分けで大体の金利が決まります。
金利が安いのはどっち?
「じゃあ、どこで借りるのが一番お得なの?」という疑問、気になりますよね。
答えはズバリ、「自分の状況に合ったところ」です。
例えば、収入が安定していて信用情報が良い方なら、大手銀行の低金利ローンが良いかもしれません。一方で、収入が少し不安定だったり、審査が厳しいのが苦手な方は、地方銀行や消費者金融が助けになってくれることもあります。
また、ローンの種類によっても異なります。例えば、短期間だけお金が必要なら金利よりも「手数料や返済期間」に注目した方がいい場合もあります。逆に、長期間に渡る住宅ローンなどでは金利が大きな差を生むので、しっかり比較しましょう。

数%でしょ?と思うかもしれませんが、金額が大きかったり、期間が長かったら結構な差になります。
金利を比較する際のポイント
最後に、金利を比較する際のポイントをいくつか挙げておきます。
- 年利だけでなく総返済額を確認
- 金利だけでなく、返済期間や手数料を含めた総返済額を計算することが大事です。
- 複数社を比較する
- 1社だけで決めずに、少なくとも3社以上の条件を比較しましょう。
- 自分の信用情報を確認する
- 自分の信用情報(クレジットスコアなど)をチェックし、自分がどのくらいの金利を適用される可能性があるか知っておくとスムーズです。
- 隠れた費用に注意
- 金利が安くても、事務手数料や繰り上げ返済手数料が高い場合もあります。細かい条件をチェックしましょう。

金利とは無関係ですが、担当者もきちんと見ておきましょう。いくら金利が安くても担当者が適当だと「そんなの聞いてない!」みたいなこともあります。マジで。
店頭金利とは
余談ですが、金融機関のサイトやチラシを見たりすると「店頭金利3.50% 融資利率0.90%」とか書いてあることがあります。
え?結局どっちなの?ってなりますよね。
これはざっくり説明すると店頭金利という金融機関が設定している金利から、▲2.60%(▲=マイナスという意味)の特約契約を結ぶことで融資利率0.90%になるわけです。
住宅ローンを契約する時には「店頭金利から▲〇.〇〇%します」という特約書があったりするで、契約する機会があれば確認してみてください。
結論、店頭金利は気にしなくていいです。

「〇%割引です!」って言われるとお得感ありますよね。でも結局は、引かれた後の金利だけみればOK!
まとめ
隣の会社の方が金利が安い理由、それは「金融機関ごとにリスク評価や方針が違う」からなんです。そして、その違いを理解して自分に合った選択をすることが大切です。
借入をする際には、自分にピッタリの金利で賢く借り入れをしましょう!
この記事が、皆さんの新たな可能性の気付きの一助となれば幸いです。
今回の記事は以上です。知識という武器を身に着けて、今後も資産を増やしていきましょう!
次回も私と一緒にお金の勉強をしましょうね!