【第3回】貯金がいくらあったらお金持ち?富裕層の定義

お金の基本

マネープランナーの伍代と申します。一緒におかねのべんきょうしませんか?
 初めて当サイトにいらしてくださった方は、まず、サイトのトップページにある「はじめに」を読んでいただけると幸いです。
また、筆者の来歴や保有資格は「筆者プロフィール」をご覧ください。皆さんに何か買わせたり、セミナーに勧誘する怪しいものではありませんのでご安心を。

 お金持ちと一言で言っても、いくらお金を持っていたらお金持ちなんでしょう?
 日本における富裕層の分布は、ピラミッド構造で表現されることが多く、各層の純金融資産保有額に応じて分類されています。以下に、最新のデータに基づく富裕層ピラミッドを図解し、各層の特徴を解説します。

富裕層ピラミッドの構造

日本の世帯を純金融資産保有額に基づいて分類すると、以下の5つの層に分けられます。

  1. 超富裕層: 純金融資産5億円以上
  2. 富裕層: 純金融資産1億円以上5億円未満
  3. 準富裕層: 純金融資産5,000万円以上1億円未満
  4. アッパーマス層: 純金融資産3,000万円以上5,000万円未満
  5. マス層: 純金融資産3,000万円未満

このピラミッドは、上に行くほど資産保有額が高く、該当する世帯数は少なくなります。

各層の詳細
階層 純金融資産保有額 世帯数(万世帯) 総資産規模(兆円)
超富裕層 5億円以上 9.0 105
富裕層 1億円以上5億円未満 139.5 259
準富裕層 5,000万円以上1億円未満 325.4 258
アッパーマス層 3,000万円以上5,000万円未満 726.3 332
マス層 3,000万円未満 4,213.2 678

(出典:野村総合研究所「日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計」)

富裕層の割合

 日本の総世帯数は約5,400万世帯とされています。このうち、純金融資産1億円以上を保有する「富裕層」と「超富裕層」は合わせて約148.5万世帯で、全体の約2.7%を占めます。具体的には、超富裕層が約0.17%、富裕層が約2.58%となります。お金持ちっているんですね…。

各層の特徴
  • 超富裕層: 日本全体の約0.17%に該当し、平均で約11.7億円の純金融資産を保有しています。この層は、大企業の経営者や著名な投資家などが多く含まれます。
  • 富裕層: 全体の約2.58%を占め、平均で約1.9億円の純金融資産を持っています。医師や弁護士、高収入の専門職、成功した中小企業のオーナーなどが該当します。
  • 準富裕層: 全体の約6%を占め、資産形成を順調に進めている高所得者層です。将来的に富裕層への昇格が期待される層とも言えます。
  • アッパーマス層: 全体の約13%を占め、平均的な資産を持つ中間層です。堅実な資産運用や貯蓄を行っている世帯が多いと考えられます。
  • マス層: 全体の約78%を占める最大の層で、資産形成の途上にある、または資産が少ない世帯が多く含まれます。生活費や教育費などで貯蓄が難しい状況にある世帯も多いとされています。
富裕層の増加傾向

 野村総合研究所の調査によれば、富裕層・超富裕層の世帯数は、2005年以降増加傾向にあります。特に、2013年以降の経済政策の影響もあり、この傾向が顕著となっています。これは、株式市場の上昇や不動産価格の上昇など、資産価値の増加が背景にあると考えられます。

まとめ

 日本の富裕層ピラミッドは、上位2.7%の富裕層・超富裕層が全体の資産の大部分を保有している構造となっています。このような資産分布を理解することで、自身の資産形成や将来設計の参考にすることができます。また、富裕層の増加傾向は、経済政策や市場動向の影響を受けていることから、今後の経済状況にも注目が必要です。近年では株式投資や投資信託といった手段で資産を増やす動きが活発化してきています。いずれこのあたりの解説もしていきたいと思います。今日はここまで。引き続き私と一緒にお金の勉強をしていきましょう!

タイトルとURLをコピーしました