マネープランナーの伍代と申します。一緒におかねのべんきょうしませんか?
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今回は、単利と複利について解説していきます。単利と複利とは、利息の付きかたの種類です。せっかく利息が貰えるなら多いほうがいいですよね。今回は計算式なんかが出てきますが、覚えなくていいです。大体こんな感じなんだ~程度に見ていただければ幸いです。
利息って何?
みなさんも普通預金口座にお金を預けていると思います。そんな中で半年に1度くらいのペースで通帳に本当にちょっっっっとだけの謎の入金があるかと思います。
それが利息です。金融機関にもよりますが、最近は徐々に見直されメガバンクの普通預金口座の金利は0.100%となっています。(2024年9月現在)
少し計算が出てきますが、数字が苦手な方は読み飛ばしてしまって大丈夫です。

正直、利息計算などの細かい数字の計算は私も苦手です…。
例えば1,000,000円預けていると、1日の利息は、1,000,000円×0.100%÷365日=2.7…円となります。
これが、半年分で2.7×182日で約498…円。
…恐ろしことにここからさらに税金が引かれます。
利子所得は、原則として支払いを受ける際に、所得税・復興特別所得税として20.315%の税金が課されて徴収されます。
498円×(100%-20.315%)で396円で… 半年で396円の利息が手に入ります!
金利が高い定期預金だとどうなの?
このように普通預金の利息は一般的に低いです。
そこで、第6回で解説した、少し金利の良い定期預金ならもっと儲かるのでは?と考えた方もいるかもしれません。
ただ、金利が良いとはいえ、(金融機関によりますが)ほんのちょっとだけです。
※メガバンクと呼ばれる三井住友銀行・三菱UFJ銀行・みずほ銀行の定期預金金利は0.125%~となっています。(2024.9現在)
金融機関に勤務していた頃は、定期預金のノルマ達成のために勧誘していたものの、そう簡単ではありませんでした。
それもそのはず、バブル時代は普通預金の利息が税引後でも4.4%もあったとのこと。そりゃこんな金利で定期なんて作りたくないですよね。
よくご年配の方に「バブルの頃は良かった」という話をされました。(逆に言えば、お金を借りる側の金利も高かったのですが…)
定期預金作成は、余っているお金を一定期間預け入れるもので、作り方が様々です。
1.総合口座預金通帳に作る
みなさんの預金通帳はいかがでしょうか?
総合口座通帳は前半のページに普通預金、後半ページに別の預金用のページがあります。
後半の定期預金用ページに、定期預金を作成することができます。
ちなみに、総合口座の定期預金にお金が入っていると普通預金に入っている金額以上のお金を使うことができ、残高はマイナスになります。当然、無限にお金が使えるわけでも、リスクがないわけでもありません。
定期預金分の9割まで、例えば100万円の定期預金があれば、普通預金はマイナス90万円まで利用できます。
しかしこれは、「貸越」というシステムで、定期預金の100万円を担保に90万円を借りている状態です。
そのため、利子がかかります。利率(利子の割合)は金融機関によりますが、「普通預金がなんかマイナスになってるけど使える!ラッキー!」と思っている方は確認が必要です。
2.定期預金証書に作る
定期預金ごとに預金証書と呼ばれる紙を発行するパターンです。
紙っぺら1枚なので、定期預金をたくさん作る方は証書はやめた方がいいです。
正直、「証書なくしちゃった」とか「どれがどれかわかんなくなっちゃた」とかいう人がたくさんいました。
探したり再発行したりといった手続きが(定期預金作った人も金融機関の人も互いに)めんどくさいです。

定期預金証書を50枚くらい持っているお客様が毎回証書の束から目当ての証書を探し出すのにえらい時間がかかっていました…。
3.定期預金通帳に作る
定期預金専用の通帳を作り、そこにどんどん定期預金を作っていくパターンです。
合計金額や口数などが分かりやすいので、たくさん定期預金を作る方は1冊作ってもいいかもしれません。
単利と複利って何?違いは?
さて、ようやく今回の記事の本題である「単利と複利」についてです。
定期預金のみならず、金融商品には利息がつく商品が複数あります。利息の付き方には「単利と複利」の2種類あります。
ざっくりいうと
- 単利とは 預けた元金に対して利息がつく方法
- 複利とは 預けた元金に加えて増えた利息にも利息がつく方法(俗にいう雪だるま方式)
あり得ないですが、わかりやすいように100万円の定期預金に対してドーンと年利100%だとした場合(税金は無視!)
- 単利の場合
1年目 元金100万円に利息が100%で+100万円
2年目 元金100万円に利息が100%で+100万円
3年目 元金100万円に利息が100%で+100万円
これで元金100万円に利息が300万円で合計400万円になりました。 - 複利の場合
1年目 元金100万円に利息が100%で+100万円
2年目 元金100万円+1年目の利息分100万円=200万円に利息が100%で+200万円
3年目 元金100万円+1年目と2年目の利息分300万円=400万円に利息が100%で+400万円
これで元金100万円に利息が700万円で合計800万円になりました。
こんな高い金利はあり得ないのでここまでの差は出ませんが、利息にさらに利息がつく複利の方が大きく膨らんでいくことが分かりますね。
定期預金はリスクのある商品ではないので複利にしておくことをオススメします。
と、長々話してきましたが、バブルの時代ならいざ知らず、この低金利時代に銀行預金の金利で儲けようというのは難しいです。
元金融マンがこんなこと言うのもなんですが、定期預金は大してメリットがないため、お金を増やしたいのであれば、そもそもオススメしません。(お金を使わないように別に分けておくために利用する分には良いと思います。)
まとめ
さて、今回は利息について解説していきました。計算式とか出てきて「は?」って感じだったかもしれませんが、複利の力はとても大きいので、長期で預けるのであれば複利を活用しましょうね!というお話でした。
この記事が、皆さんの新たな可能性の気付きの一助となれば幸いです。
今回の記事は以上です。知識という武器を身に着けて、今後も資産を増やしていきましょう!
次回も私と一緒にお金の勉強をしましょうね!